アルコール摂取は発作を招く、カルバマゼピンとVNS

アルコールの摂取はてんかん発作を招きやすくなります。適度な飲酒は脳波のてんかん波を減少させるという報告もあるのですが、では適度というのはどの程度なのかというと、これがはっきりとした基準のようなものが存在しないのです。そのため飲酒はしないという選択が無難な選択です。

ではてんかんの場合、アルコールはいっさい飲めないのかというとそうでもありません。そこで治療薬のカルバマゼピンとVNS(迷走神経刺激療法)についてみてみましょう。

カルバマゼピンは抗てんかん薬のひとつです。この薬には即効性がありません。効果がではじめるまでに1週間から数週間くらいかかります。また定期的に血中濃度を測り、効果が期待できる量とこれ以上使用すると中毒のリスクがある量について見極めながら、維持量をどの程度にするかを決める必要があります。

これに対してVNS(迷走神経刺激療法)とは、抗てんかん薬では発作がなくならない、開頭手術を行っても発作がなくなる可能性があまりないと予想される難治性てんかんに対して採用される治療法です。

この治療法は直径5cm弱のパルスジェネレータから、首の左側にある脳神経の一つである「迷走神経」という神経に電極を巻き付け、一定の間隔で電気刺激を送る方法です。電気刺激を送ることによっててんかん発作がおきる回数を減らしたり、発作がおきても発作の程度を軽くすることができます。

VNSを採用する場合は装置の植込手術が必要です。といっても手術は全身麻酔下で約2~3時間で終わります。また入院も数日程度です。日本でも1000名近くの人がこの装置の植込手術を受けており、患者の年齢層の下は1歳からはじまり、上は70歳代まで幅広く実施されています。